10月から、水痘ワクチンと成人用肺炎球菌ワクチンが定期接種となります。

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来る10月1日から、水痘ワクチン成人用肺炎球菌ワクチンが定期接種となります。

水痘ワクチンは、「生後12ヶ月から36ヶ月に至るまでの間(1歳から2歳)に、3ヶ月以上の間隔をあけて2回 」となっております。

任意接種を1回済ましているお子さんは1回だけとなります。

経過措置として、来年平成27年3月31日まで生後36ヶ月から60ヶ月未満(3歳から4歳)のお子さんに1回だけ接種できます。2回目は自由診療接種となります。

過去に任意接種助成を受けた回数に応じて金沢市から接種券が送られてきますのでご確認ください。不明の点は各医療機関にお問い合わせください。

この定期接種化にともない、1歳から4歳のお子さんは従来行われてきた金沢市の助成(乳幼児任意予防接種費助成制度:一回につき1、000円)が10月1日以降受けられなくなります。
http://www4.city.kanazawa.lg.jp/23030/iryou_jyosei/yobou.html
助成制度自体は継続になります。定期接種対象でない、10月1日以降5歳から6歳のお子さんは、7歳の誕生日前日までひきつづき上記の助成が受けられます。併せて接種をご検討ください。

ちなみに、水痘ワクチンは同時接種が可能です。1歳になったら麻しん風疹ワクチンとの同時接種をお勧めします。

成人用肺炎球菌ワクチン(23価多糖ワクチン)の対象は65歳の成人あるいは60歳以上で免疫機能の障害などを有する方です。
平成30年度まで70歳以上の方にも5歳刻みで(75、80、85、、、)接種が可能です。
金沢市では、こちらは10月15日からの接種が対象となっています。それ以前に接種しますと、任意接種扱いとなり自由診療支払いをいただくことになりますのでご注意ください。
また、既に接種を終えられている方は対象外となります。下に示すように、免疫不全を有する方を除いて再接種の有効性は示されていませんのでご注意ください。

以上ご参考いただき、ぜひ接種をご検討ください。
ご不明の点がありましたら各医療機関あるいは保健所までお問い合わせください。

さて、ここからは追加のコメントです。

今回、いつも参考にしている米国CDCの推奨をチェックしてみました。
まず水痘ワクチンについて。
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/rr5604a1.htm
水痘(水ぼうそう)は水痘ウィルスによって起こる感染症です。神経につくウィルスで、脳炎などの重い合併症を起こすことがあります。特に、アスピリンを始めとした大人用の解熱鎮痛剤を服用中の方ではライ症候群という致死的な脳の合併症を起こす可能性が高くなります。よくある病気ですが、決して甘く見てはいけません。
空気感染を起こす感染力の高い感染症で、保育園や託児所などで一緒に過ごすお友達がかかると、免疫を持っていなければ高率に感染します。
水痘ワクチンは日本で開発された生ワクチンです。3ヶ月の間隔で2回接種すると十分な免疫が得られます。1回では85%程度、つまり15%=約7人に一人が免疫を得られないことになります。
院長個人としては、費用の問題がありますが、未感染のお子さんに2回接種されることをお勧めいたします。

次に成人肺炎球菌ワクチンについてです。
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5934a3.htm
米国では小児の肺炎球菌ワクチンの普及によって、小児の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD:細菌性髄膜炎、肺炎、敗血症)が減ったのみならず、成人、高齢者のIPDも減少しています。いわゆる集団免疫(herd immunity)の作用です。

成人への接種によるさらなる作用が期待されて、米国では65歳のすべての成人に成人肺炎球菌ワクチン(PPSV23:小児のものとは異なります)の接種を生涯に1回推奨しています。

追加接種については追加作用が不明のため、免疫不全のある方(無脾症、摘脾術後、リンパ腫などのがん患者、免疫抑制剤の長期服用者など)以外には推奨されていません。

一方、慢性心臓疾患(心不全、心筋症など)、慢性肺疾患(肺気腫、気管支ぜんそく)、糖尿病、アルコール依存症、慢性肝疾患そして喫煙者は19歳から64歳の間に接種することを推奨しています(我が国では任意接種の対象になります)。

また、肺炎発生率全体や死亡率が減るわけではないことは確認しておいてよいでしょう。

以上参考になればと思います。