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今年のインフルエンザ・ワクチンについて私見(今さらながら・・・)

今年のインフルエンザ・ワクチンについて私見(今さらながら・・・)

超久しぶりの投稿です。何かと慌ただしくやっと余裕ができました・・・・

さて、今更感が漂いますが、今年のインフルエンザワクチンについて私見を述べてみたいと思います。

トップページの「トピックス」でお伝えしておりますとおり、今年から我が国で流通するインフルエンザワクチンが3価から4価になりました。
我が国にはワクチンを製造している会社が数社ありまして、一斉に同じものに切り替わりました。そして、なぜか販売価格も各社ほぼ同じで昨年の約5割り増しとなりました(自由競争のはずなんだけどなあ・・・・?!)。

そのお陰で、当院含め多くの医療機関がワクチン接種の料金を値上げせざるを得ない状況になりました。
当院では、一回あたり1000円の値上げになりました。

さてそれはそうとして。
今年米国のCDC(我が国の厚生労働省に相当する国家機関)が、生後6ヶ月から8歳までの小児は、前年までに2回以上予防接種を受けている場合は1回の接種でよい、との方針を出しました。
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6430a3.htm#Fig1

(我が国では13歳まで2回接種となっていますが、米国では9歳以上は1回でよい事になっています。)
これは、2009年のいわゆる新型インフルエンザ(H1N1pdm09)の出現後5年でウィルスの流行パターンが変わっておらず、この5年間のワクチン接種で国民にある程度免疫がついたとの判断からのようです。

厚生労働省は公式に見解を出しておりませんが、通常米国と我が国のインフルエンザの流行パターンは一致するため、我が国でも同様のプラクティスで構わないかも知れません。
つまり、

1)1歳から12歳までの小児で、2009年から昨年までに2回以上予防接種を受けている児は今年1回でいいかも知れない、
2)6ヶ月以上1歳未満の児は今年が初めてのはずなので今年は2回接種が望ましい

といった感じになります。これに加えてCDCの推奨にはありませんが個人的には、

3)重症化の高リスクである児(5歳未満なかでも2歳未満の乳幼児、心臓、呼吸器、糖尿病などの慢性疾患・先天性疾患を持つ人、施設入居者(集団感染のリスクが高い)など)は2回の方がいい・・・?
4)成人の高リスク者(65歳以上の高齢者、妊婦、糖尿病、気管支喘息、認知症などの慢性疾患、施設入居者など)で過去の接種回数が明らかでない人も2回接種を考慮?
と考えています。

ただし、米国と我が国とでは以下の違いがあることを考える必要があります。

1)米国ではすでに以前から4価が出回っていたのに対して、我が国では4価の接種が始まるのが今年が初めてであること。
:今年初めてなのだからやっぱり2回打っておくべきでは?という考え方は当然ありますね。

ただし、専門家のなかには、今年増えたのはB型だが、B型インフルエンザはもともとワクチンの効きが悪いので、あまり変わりはないのでは?という意見(→したがって、効果もあまり増えないだろうし、値上げするのは腑に落ちない、という意見も・・・)を聞いたりします(科学的根拠は調べられてません。伝聞の話ですいません。)。

2)米国では、4価に総入れ替えではなくて、従来の3価ワクチンや皮内接種用ワクチン、さらに点鼻の生ワクチンとさまざまな種類のワクチンが流通しているようです。そういう状況の国と我が国を単純に比較できるのか?

3)そして、価格の問題は無視できないですね。2回接種だと当院の場合一人当たり例年より2000円増しです。お子さんが2人3人おられるご家庭では結構な負担になります。


というわけで、「1回打ちと2回打ちとどっちがいいの?」と聞かれて単純にどちらかと答えるのは今年は大変難しい・・・・

個人的には、
1)高リスクのお子さんには2回でお勧め
2)注射が嫌いなお子さんはまあ1回にしておきましょう
3)お金のことも考えてみてください。経済的にきついなあと思ったら1回でもいいですよ。
4)4価に増えた、というところに価値が見いだせる方(たとえば受験生やそのご家族など)には2回でも構わないですよ、それだけの効果があるか保証はできませんけど・・・・

という感じでお話しています。ご参考になればと思います。
また、医療関係者の方、この記事で間違いや事実誤認、「私はこうしてますよ!」などありましたら是非お知らせください。

2015-11-23 01:24:54

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